第12章のタイトルは、「人間関係における神経症的障害」です。
神経症者は、理想化された自己像、「べき」の暴政、外化作用などからなる内部の「誇りの体系」に支配されているため、その結果、彼は自己中心的になる。これは単なるわがままではなく、内的な葛藤に全エネルギーを奪われている状態を指し、このことが、対人関係に以下の3つの主要な障害をもたらす。
1. 自己中心性と他者からの疎外
感情的孤立:神経症者は主に自分の内的世界に生きており、現実の感情世界から切り離されている。そのため、他者を独立した個人として捉えられない。
他者の歪んだ知覚:自分の内的欲求に従って他者を歪めて見る(例:崇拠されたい者は他者を観客とみなし、完璧であろうとする者は他者を欠陥品とみなす)。
外在化作用:自己憎悪などの内的葛藤を外界に投影する(例:内心で暴虐的な者は他者を暴君と感じ、自己軽蔑的な者は誰もが自分を軽蔑していると感じる)。
2. 他者に対する根本的な不確かさ
神経症者は、他者に対して安定した現実的な感情を持てず、根本的な「不確かさ」の中に生きている。
– 関係性の不確かさ:「友人」と呼びながらも、小さな誤解でその関係性を疑う。
– 信頼の障害:過度に信頼するか、まったく信頼しないかの間を揺れ動き、現実に基づいた安定した判断ができない。
3. 恐怖と敵意の共存
この不確かさは強い恐怖を伴う。
– 基本的不安の強化:神経症者は、自分自身の脆弱さと他者を脅威として歪めて見る傾向により、子供時代に形成された「基本的不安」(敵意に満ちた世界における無力感)を著しく強化する。
– 防衛的な態度:自分は脆弱で危険にさらされていると感じるため、攻撃、服従、または距離を置くといった防衛的な態度をとる。
この章で重要な洞察は、次のような根本的矛盾である。
– 一方で、神経症者は他者から疎遠であると感じ、不確かさ、恐怖、敵意を抱いている。
– 他方で、彼は他者を極度に必要としている。その理由は次の通り。
– 自分の幻想に過ぎない価値(賞賛、承認、愛)を確認してもらうため。
– 強い自己憎悪や自己非難から自分を守ってくれるよう、他者に弁護してもらうため。
– 自分の内的葛藤を外化するための「相手」として他者を利用するため。
つまり、神経症者は「疎遠」と「依存」という両極の間に閉じ込められ、誠実で互恵的なパートナーシップを築くことができない。
神経症が対人関係にもたらす困難は大きいが、ホーナイは同時に、健全な人間環境が治療において決定的な役割を果たす可能性も指摘している。
– 幼少期:温かく理解のある環境は、神経症的な発達を食い止め、方向転換させることができる。
– 成人期:誇りの体系がそれほど根深くない場合、安定した健全な関係(結婚や治療関係など)は以下の助けとなりうる。
– 患者が受け入れられ、帰属感を感じること。
– 外化作用の強度を弱めること。
– 自分の問題に直面する勇気を持ち、内面的な成長を促すこと。
第12章は、神経症者の内面の葛藤がどのようにして「歪んだ鏡」のように他者を見る視点をゆがめ、対人関係における悪循環を生み出すのかを体系的に論じている。
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