森田療法関連の書籍(鈴木知準氏著)について1

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森田療法関連の書籍で、森田正馬博士自身の著作、談話集などの次に、特におすすめしたいものとしては、森田博士の患者で弟子であった、精神科医の鈴木知準(すずき とものり)氏(1909年~2007年)の著作です。

鈴木氏は、中学2年(14〜15歳頃)から 強度の不眠などの神経症状に苦しみ、17歳で森田病院に入院し、短期間で全治しました。その後、東京慈恵会医科大学および同大学院を修了し森田博士の直接の指導を受けながら精神科医としてのキャリアを築きました。1951年(昭和26年)から森田療法専門の施設(鈴木知準診療所)を開設し、本格的な入院森田療法の実践をスタートさせます。

鈴木氏の入院療法は、森田療法の基本(隔離臥褥から徐々に作業へと移るプロセス)を忠実に守りながらも、独自の温かい臨床実践が行われました。数千人におよぶ対人恐怖や強迫観念、不安に悩む神経症の患者を救い、患者たちからは「鈴木学校」とも呼ばれ慕われたそうです。

鈴木知準氏の著作の内容、理論は、ホーナイや森田博士と比べれば、ずっと小さい範囲ですが、氏の著作からは、ホーナイの著作からは得られなく、また、森田博士の著作にもない、鈴木氏独自の森田行動・生活療法の神髄の記述があり(下のベン図の黄色部分)、小さくてもキラリと光る、重要な著作となっています。氏の著作物では、長期にわたり、森田式の生活・行動・活動を続けて、その中に入っていくことにより、重症の患者の症状も改善していく様子や、態度等のこつが説明されています。

私の場合、森田博士等の森田療法の書籍だけでは、神経症の症状に閉じ込められた状態から、改善することは、できませんでした。
鈴木氏の著作の内容、方法により、神経症を持ちながらも、就職したり、一応、活動し続けることができました。
その意味では、鈴木氏の著作は、実生活においては、ホーナイに負けないくらい、非情に重要でした。
鈴木氏の著作では、神経症者が、症状等を改善するには、数か月、数年に渡り、日常生活において、症状を持ったままでも、必要な活動、生活の中に入っていって、粘り強く、活動に集中していくことにより、徐々に症状などより、活動の過程、成果そのものに、注意が移動していって、症状等が軽快、気にならなくなっていくことが、患者の手記や、治療結果のアンケート、統計などから示されています。
ただし、これには、数年以上を要することも多々あり、症状等が発生しても、それらを持ったまま、粘り強く、日常生活、活動に入って、続けていくことが必要です。

鈴木氏の著作の内、私は、以下の3冊を所有しています。どれも素晴らしいです。

「ノイローゼの積極的解決 その治療戦略」(1980年 誠信書房)
「ノイローゼ全治の道を語る」(1984年 誠信書房)
「神経症はこんな風に全治する」(1986年 誠信書房)

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